空
「どうして空って青のイメージなのかな……夕方になれば赤だし、夜になれば黒なのに」
僕は屋上に寝そべって、赤い空を見上げつつ呟いた。どうも、僕はこうしてぼんやりすことが好きなのだ。
「そうだネェ。夕焼けも夜空もキレイなのにネ」
だれ? コンクリートの屋上で寝ていた僕は体をビクッとさせ、素早く立ち上がった。
だ、だって、屋上って、危険だから入っちゃダメなんだよ、本当は……こんなとこ先生に見られたら……!
「そんなビビンなくてもいいじゃん。キャハハハ」
コロコロと転がるような声。屋上と校舎をつなぐドアの手前に、青っぽい髪の色をしたボブカットの女の子が腹を抱えて笑ってる。肌は雪のように白くて、背は小さく、なで肩。制服を着ていなければ、体型的には、小学生に見られてもおかしくない。
僕はその場から後退り、悲鳴じみた声をあげた。
「き、君、誰?!」
「ブレイモノ! 人に名前を尋ねる時は、自分から名前をいうもんだゾ!」
エヘン、と言わんばかりに腰に両手をあてて女の子は言った。
「あ、ご、ごめん、僕、工藤明弘」
……って、なに僕はクソ真面目に話しているんだ!